問題はメモの取り方ではありません。メモと草稿が別の場所に住んでいて、書くという作業はその途中で起きるからです。
2年読んで、カードを何百枚も作って、それでも白紙を開くと最初の1文が出てこない。そのあいだの一歩を、多くの道具は引き受けてくれません。
書くたびに画面を行き来して、行き来しているうちに、また整理のほうを始めています。
3章前に引いたあの一文は、どのメモにあったか。検索が2つのアプリにまたがります。
指導教員が見たいのは前回との差です。手元にあるのは、1つのファイルの30個の版で、名前はどれもfinalです。
文献、メモ、草稿、図表を1つのプロジェクトに入れます。書きながら資料を開いたままにできるので、画面を切り替える必要がありません。
「第3章でこの語をどう定義したか」と訊けば、あなた自身の文書から答えます。ネットで似た一節を拾ってくるのではありません。
保存のたびに戻れる地点ができます。1ファイルだけ戻すこともできます。前回見てもらってから何を直したのかを、そのまま並べて示せます。
Markdown、テキスト、Word、PDF、あるいはプロジェクトまるごとを1つの.slimaファイルに。囲い込む場所はどこにもありません。
論文の直しの歴史は、自分のためだけのものではありません。口頭試問で、この節はいつ書いたのか、何回直したのかと訊かれたとき、開いて見せられるのと、記憶で答えるのとでは別の話になります。
執筆の歩みは、AIの書き込み、貼り付けと読み込み、AIへの相談を分けて記録します。過程の記録であって、書かれた中身についての判定ではありません。
計測を始める前に
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