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古い脚本を持ち込む:Final Draft・Fountain・Word・フォルダーごと
最終更新 September 9, 2026 · 約9分で読めます
ひとことで:どの原稿を持ち込むと「そのまま編集できる脚本」になり、どれが「ただのテキストファイル」になるのか。読み込めない形式はどうするか。そして取り込んだあとに必ず確かめる6か所。
先に結論:どれが脚本ファイルになるか
| 手元にあるもの | 取り込むと | 書式の判定 |
|---|---|---|
.fdx(Final Draft) |
.scriptファイル。シーンと要素まで分解済み |
ハリウッド式 |
.fountain |
.scriptファイル |
ハリウッド式 |
.rtf |
.scriptファイル |
中身から推測(台湾式/ハリウッド式) |
| テキストを貼り付け | .scriptファイル |
中身から推測 |
.docx(Word) |
.mdの原稿。脚本にはなりません |
— |
.pdf |
どちらにするか訊かれます:Markdown に変換(テキストを抽出して.mdの原稿に)かPDF のまま保持 |
— |
.txt/.md |
.mdの原稿 |
— |
.srt(字幕) |
.mdの原稿 |
— |
.zip(Slimaのバックアップ) |
一式をそのまま復元 | — |
この表でいちばん大事な行はWordです。.docxは脚本ファイルになりません。Markdownの原稿になり、行の種別(セリフ/ト書き/人物名)はすべて普通の段落に平らにされます。Wordの中にある脚本を本物の脚本にするには、下の3節の「脚本テキストを貼り付ける」を使ってください。
入口は3つ
古い原稿を持ち込む
3つとも同じ解析器を通ります。違うのは、いま手元に何があるかだけです。
- ファイルツリーにドラッグ。 置きたい位置にそのまま落とせます。フォルダーごとドラッグしても大丈夫——同じ形でフォルダーと中身が作り直されます(名前が点で始まるフォルダーは飛ばします)。
- 「ファイルを読み込む」のダイアログ。 ツリーの右クリック→そのほか→ファイルをアップロード、または空の作品の「既存の文章を読み込む」。複数選択もできます。同じ名前があるとスキップ/名前を変更/上書きを聞かれます。対応する拡張子の一覧は、ドロップ領域のすぐ下に出ています。
- 脚本テキストを貼り付ける。 同じダイアログの中です。下を見てください。
Final Draft・Fountain・RTF:そのまま脚本になります
この3つは編集できる.scriptとして入ってきます。シーンの見出し・人物名・セリフ・ト書き・転換がすでに別々の要素になっているので、Enterを押してそのまま書き続けられます。
取り込んだ瞬間にSlimaがやっていることは次のとおりです。
- シーン番号を1、2、3…と振り直します(元の番号は引き継ぎません)。
- **各シーンの文字数と推定の尺を再計算します。**だから表示が0のまま止まりません。
- 題名・脚本家・話数・サブタイトルは、元の表紙を解析器が読めた場合いっしょに入ってきて、紙の上端に出ます。
- 幕は勝手に作りません。 Fountainやテキストベースのフォーマットには幕という印がないので、構成パネルはシーンの平らな一覧になります。(以前のバージョンはシーンを1:2:1で三幕に割り、しかも幕名が中国語で固定でした。あれは推測をデータのふりをさせていただけなので、外しました。)
WordとPDF:いったんテキストにして、脚本として貼る
Wordの中にある脚本
貼り付けの経路は貼った文字を解析して、本物のシーンと要素を作ります。.docxをドラッグするのとはまったく別のことです。
題名の欄を空にしておくと既定のファイル名になります。あとでツリーから名前を変えてください。
PDFはひと手間増えます。ドラッグすると「PDF の読み込み方法」が出て、「Markdown に変換」か「PDF のまま保持」を訊かれます。脚本の元にするなら前者です。あとは同じで、抽出されたテキストがきれいかを見て、その.mdから脚本にコピーしてください。元のファイルがまだあるなら、**.fdxがあるなら.fdxを使ってください。**PDF経由にしないこと。PDFから抽出できるのは文字だけで、行の種別はすべて失われます。
読み込めない形式はどうするか
対応一覧にない拡張子は、ファイル選択画面にそもそも出てきません。ドラッグすると赤字で「対応していないファイル形式です」と返ります。いちばんよく当たるのが古い.doc(.docxではないほう)です。
出口は2つ。
- 元のソフトから
.fdxか.fountainで書き出す。 どちらも編集できる脚本として入ってきます。手間がいちばん少ない道です。 - 書き出しの選択肢がないならテキストをコピーして、「脚本テキストを貼り付ける」へ。
「これは台湾式です」と手で指定できる取り込み経路はありません。.rtfと貼り付けは中身の特徴から推測します(同点なら台湾式)。.fdxと.fountainはつねにハリウッド式として解析します。
推測が外れた場合、ツールバーの台湾式/ハリウッド式の切り替えはレイアウトを変えるだけで、行を解析し直しません。要素の種別は取り込んだ時点で決まっています。ですから安いのは予防です。取り込む前に、元の原稿のシーンの見出しが判別できる形(台湾式なら原文の見出しが「內景」/「外景」で始まっているか、ハリウッド式ならINT./EXT.)になっているか確かめてください。
取り込んだあと確かめる6か所
- 書式の切り替え。 ツールバー右の「ハリウッド式|台湾式」。
- 要素の種別。 何行か取り違えられているのは普通です。その行にカーソルを置いてCtrl+1でト書き、2人物名、3セリフ、4括弧書き、5ショット。右クリックからでもできます。
- シーンの見出しの3つの欄:内/外、場所、時間。
- 紙の上端:話数・題名・サブタイトル・脚本家。元が持っていなかったぶんは自分で埋めてください。この4つは書き出した表紙に印刷されます。
- 目標の分数。 取り込みでは設定されません。ツールバー右の「推定/目標」のところに打ち込んでください。
- 人物名。 同じ名前の
.mdが作品内にあれば、脚本のその名前に点線がつきCtrl+クリックで開けます。なくても何も壊れません。取り込みの前に人物のファイルを作っておく必要はありません。
12話を一度に持ち込む
1話が1ファイルなので、.fdxを12個まとめて選ぶか、フォルダーごとドラッグしてください。
取り込みが順番を整えてくれることはありません。ツリーの並びは落とした順で、あとは自分でドラッグします。フォルダーとファイル名の付け方は連続ドラマを書く:シーズンごとにフォルダー、1話ごとに1ファイルにあります。
上限と、失敗したときに見えるもの
- 1ファイル10MBまで。
.zipは100MBまで、中身は最大500ファイル。 - zipの中の対応していないファイルは、黙って消えません。 取り込みのあとに何件入らなかったかを知らせ、例を最大3つ挙げます。
- 壊れたSlimaの構造化ファイル(
.script/.map/.timeline)は入口で止まり、「有効なSlimaファイルではありません」と出ます。開けない空の殻として置かれることはありません。
取り込みを使わないほうがいい場合
- 旧・脚本スタジオの作品を丸ごと移すのに取り込みを使わないでください。 それには専用の道があります。旧作品の「⋯」メニューの新しい執筆ブックとして複製です。各話を
.scriptに、人物と場所を.mdに、構成をビートボードに変換します。取り込みではどれもできません。何が引き継がれて何が引き継がれないかは旧・脚本スタジオ:いま何ができて、どう移すかにあります。 .zipが何かを変換してくれると思わないでください。 ここでいう.zipはSlimaが書き出した一式で、復元するのはファイル構成です。外部の脚本を脚本ファイルに変えるものではありません。
関連
- Docs:脚本ファイルを開く:画面の構成、ツールバー、ステータスバー
- Docs:書式の切り替え:台湾式とハリウッド式
- Docs:脚本の要素の種類
- Docs:連続ドラマを書く:シーズンごとにフォルダー、1話ごとに1ファイル
- Docs:脚本を渡す:1話、1シーズン、それとも作品ごと
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