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書く前に1シーズンを組む:ビートボードで形を、年表で時間を

最終更新 September 10, 2026 · 約16分で読めます

ひとことで:書きはじめる前に1シーズンを並べる——形はビートボード、物語の中の前後は年表、埋めた線と回収はメモで。そしてこの3つが脚本のファイルとどれくらい緩くつながっているか、正直に書きます。

墨潮 ―ぼくちょう― 脚本の「物語の骨組み.beats」。第一幕(設定)5 · 4 · 4,008字、第二幕(対立)6 · 6 · 6,106字、第三幕(解決)3 · 2 · 2,631字——列見出しの三つの数字は順に、ビート数・ファイル数・文字数である。12話が14のビートに散らばり、第01話のカードは三つのシーンに展開してある。まだ書いていないビート(ためらい・サブプロット・ラストシーン)は「未執筆」の札で場所だけ取ってある。

2つのファイル、2つの違う問い

ビートボード(.beats

  • 答えるのは「どんな形か」
  • 列は——物語の連続したひとまとまり
  • 順番は語りの順
  • 章と脚本をカードとして置けます

年表(.timeline

  • 答えるのは「これはいつ起きたか」
  • 列はラベル——同じ時刻に並んで走る線
  • 順番は物語の中の時間の順
  • 置くのはあなたが書く出来事で、ファイルではありません

12話のドラマなら、たいてい前者だけで足ります。けれども物語に「過去」があるなら——百年前の事件、回想の構造、そろえなければならない2本の線、計算が合っていなければならない年齢——2つめが必要になります。

この2つのファイルは互いに通じていません。読み込みもなく、共有される識別子もなく、片方からもう片方を作る機能もありません。2つの理由のために、あなたが2つ持っている文書です。

まず形:ビートボード

ファイルツリーで右クリック→そのほかビートボードを追加。空のボードは4つの出来合いの構成、または白紙から始めるを出します。

テンプレート ビート
三幕構成 3 14
台湾ドラマ式(三幕六ビート) 3 6
起承転結 4 4
フライタークのピラミッド(五段) 3 5

テンプレートは一度だけまく種です——1回敷いたら、あとは邪魔をしません。しかも選ぶ画面はボードが空のあいだしか出ないので、ドラッグを始める前に決めてください。どれを選ぶかは 4つの構成テンプレートの選び方 にあります。

区別しておきたい言葉が2つあります。

  • ビートは意図です。1つの題と、1行の要約。何も指していません。「ミッドポイント——九枚のページが誰かの手で意図的に破り取られていたと知る」は、まだ何も書いていなくてもビートです。
  • カードはボードに載っているファイルです。カードはそれだけのものです。

ビートは幕の列の中に住み、カードはビートの中(または幕の中に散らばって)住みます。列の名前をクリックすれば名前を変えられ、末尾に1つ足せます。列を削除しても中身は消えません——ビートとカードは第一幕ではなく「幕未割り当て」の列に落ちます。列の見出しはそれぞれ3つの数字を持っています。ビート数・ファイル数・字数です。

12話をそこに掛ける

ファイルツリーからドラッグします。 道はこれだけです——選ぶ画面もなく、ボードの上に「新しい話」のボタンもありません。受け取るのは章と脚本だけで、それ以外は「章と脚本だけボードに置けます」と言って断られます。

1つのファイルがボードに載るのは1回だけです。別の場所にドラッグするのは移動で、複製ではありません。

第二幕(対立)
  ミッドポイント
    第06話 瀝城の廃墟      4 シーン
    第07話 無字碑          4 シーン  ▾
        1  内  無字碑          夜    ~2m / 5m
        2  外  瀝城の廃墟      夕方  ~1m / 2m
  圧力の高まり
    第08話 裴照            4 シーン
  内省
    (未執筆)
  • 脚本のカードはいまシーンが何件あるかを出し、章のカードは字数を出します。どちらもその場で計算し直されるので、名前を変えても、動かしても、シーンを1つ足しても、カードはすぐ追いつきます。
  • 脚本のカードを開くと、シーン1件が1行になります。番号、内/外、場所、時間帯、推定の尺、そしてそのシーン自身の目標の分数。
  • カードのないビートは破線の枠と「未執筆」の小さな札を付けます。ボードの上で「ここはまだ書いていない」を告げる合図は、これだけです。
  • カードをボードから外してもファイルは消えません。 ビートを削除してもそのカードは消えず、同じ幕の中の散らばったカードになります。どちらもトーストから元に戻せます。

開いたときのあのシーンの行は、そのまま脚本のファイルに書き戻ります。場所を直す、内と外を入れ替える、時間帯を変える、目標の分数を入れる、シーンの順を入れ替える、それどころかシーンをこの話から別の話へドラッグすることまで——全部ボードの上でやって、全部.scriptに着きます。壊れうるものの前には、Slimaが自動でチェックポイントを取ります。このページでいちばん役に立ち、いちばん見落とされやすいのがこれです。

スマホではボードはほぼ全部編集できるのに、いちばん必要な1つだけができません。ファイルを載せられないのです。入口はファイルツリーからのドラッグだけで、スマホにドラッグはありません。ビートを直すこと、▲▼で順番を変えること、「移動…」のシートを使うことはできます。話を1つ足すことはできません。1シーズンを並べる作業はパソコンでやってください。

進捗バーはありません。これは意図してのことです

はっきり書きます。みんな探すからです。ビートに「完了」の状態はありません。 パーセントも、「14ビートのうち10ビート」も、バッジも、レポートもありません。あなたが手にするのは空のビートに出る「未執筆」と、列の見出しの3つの数字で、算数は自分でやります——14ビート、12枚のカード。

AIにビートを並べさせる

ビートボードは、AIが書き直すのではなく項目ごとに編集するファイルのひとつです。ツールは8本。幕の追加・改名・要約の書き換え・削除、ビートの追加・題の変更・要約の書き換え・削除・移動、そしてそれらをまとめて適用する(全部通るか、何も通らないか)1本です。

AIはファイルのカードに触れません。足せない、動かせない、外せない——そのためのツールが存在しません。あなたの作品のファイルを確実に名指しする手立てがないので、AIが「置いた」カードは作り話にしかなりません。カードはあなたのもので、届く道はドラッグだけです。

AIの提案はボードの上にそのまま現れます。破線の縁をした半透明の列とカードで、1件ずつに採用と見送るが付き、件数を書いた小さなボタンが浮いていて、まとめて採用もできます。幕を削除しても中のビートは決して消えず、ビートを削除してもそのカードは決して消えません——あなたが手でやるときと同じ手すりです。しくみぜんたいは AIが構造化ファイルを項目ごとに編集する仕組みAIの構造変更をその場で確認する にあります。

次に時間:年表

右クリック→そのほか新規年表。最初に聞かれることが、唯一ほんとうに決めるべきことです。

順番だけで並べる

  • 日付は使いません。出来事をドラッグして前後を作ります
  • 時間は好きなように書けます——「三年後」「海禁の前夜」
  • 時間を意図的にぼかしている物語に向いています

暦を使う

  • 物語に暦を1つ——現実のもの、またはこの世界のために作ったもの
  • 日付のある出来事は自分で並び、月ごとの表示が増えます
  • 百年前の事件、年齢の計算が合っていなければならない話に向いています

気はいつでも変えられます。暦を入れても切っても、出来事とあなたが並べた順番は無傷です。

そのうえで出来事ごとに、時間の書き方が3つあり、同じファイルの中で混ぜてもかまいません。時間なし自由入力(「三年後」)、暦の日付(「◯年」だけの粗さでも通ります)。どれを使っても、順番の権威はあなたがドラッグして作った順です——暦はその線を日付として見せる方法で、線を決めているものではありません。

  • 時代は、暦を使わないときに物語の時間のひとまとまりを区切る自由入力の帯です。「かつて」「いま」のように、年表を横切る仕切りとして印刷されます。
  • ラベルが並んで走る線そのものです——人物ごとに1本、あるいは支線ごとに1本。ラベルは色を持ち、見出しで自分の出来事の数を数えます。1本だけを表示することもできて、線が長く黙り込むと年表が声をかけてきます。「{name}:この先 {count} 個の時点に出てきません — そろそろ回収しては?」。同じ時点を共有する出来事には「同時刻」の印が付きます。
  • 暦を入れると年表の隣にカレンダーの表示も増え、月と年の2つの尺度を切り替えられます。
  • ツールバーに**.timelineを書き出す**があります。このファイルは持ち出せます。
  • 年表はスマホで完全に編集できます——どの操作も、軽く押してシートを開くだけです。

墨潮 ―ぼくちょう― 脚本の「主線年表.timeline」を「年表」表示にしたところ。二つの列がそのままラベルで、主線 9 件・過去 7 件と、件数が見出しに出る。横に走る区切りは暦が自動で引く時間帯で、承文103年 一の月、承文107年 三の月・四の月と続く。過去の列は承文103年で止まり、主線は四年あとの承文107年から始まる——その空白こそ読み取るところである。選択中のカードは「沈硯、『潮汐志』を写す。字が初めて動いた」、承文107年 三の月12日。

年表はあなたの脚本をどれだけ知っているか:思っているより少ない

話のファイルを年表にドラッグしても、紐づきません。できるのはファイル名がついただけの普通の出来事です——ファイルへ飛べず、逆から辿れず、あとで話の名前を変えても出来事の名前は変わりません。

AIも出来事を何かに紐づけられません。出来事にメモ・シーン・ファイルを設定することを明文で止められていて、そう言ってきます。AIが作る項目は、いつも単独の出来事です。

「私の脚本から年表を作って」はありません。あなたの脚本を読んで、そのシーンを時間の上に並べてくれるものは何もありません。

ですから年表はあなた自身の言葉で書いた「物語の年代記」の文書として扱ってください——それがこのファイルの得意なことです。出来事にどの話かを指させたいなら、出来事の題にそう書きます。「第03話——裏地に縫い込まれた手紙」。

本当に話をまたぐ唯一のもの:伏線と回収

第02話で埋めて、第08話で回収する

第02話のその行で右クリック メモを追加→伏線を追加 カードの回収を紐づけるを押す 第08話の回収を選ぶ、または新しく作る

選ぶ一覧に並ぶのは、作品ぜんたいでまだ相手のいない回収のメモです。どの話に住んでいても関係ありません。

  • 脚本のどの行でも右クリック→メモを追加メモを追加/ToDoを追加/伏線を追加/回収を追加。できたメモはその行に留まります。
  • 紐づけは双方向で、しかもファイルをまたぎます。 組んだあとは両方のカードに相手の題を書いた琥珀色の札が付き、押すと相手の話が開いて、そのカードが画面に送られます。
  • メモパネルの見出しの隣の電球が数えるのは作品ぜんたいの「紐づけ済み/伏線の総数」です——1シーズン規模で本当に手に入る数字は、これだけです。

脚本の余白にある琥珀色の電球は、伏線を紐づけても消えません。パネルの札と見出しの隣の電球の数はどちらも正しく更新されますが、余白の小さな電球は琥珀色のままです。信じるのはパネルのほうです。

ないもの。「未回収の伏線」の一覧はなく、話ごとの伏線レポートもなく、「未紐づけ」で絞る機能もありません。分類の見出しは「すべて/メモ/伏線/タスク」で、回収のメモは「すべて」にしか出ません。紐づけは1組ずつ、手作業で、AIにはこのためのツールがありません。やり方ぜんたいは 伏線をメモで追う——埋めてから回収するまで にあります。

シーンの中の「構成」欄は別のものです

.scriptのボード表示では、シーンのカード1枚ごとに、14のビートと「カスタム」で15択のプルダウンが付いています。これがビートボードに流れ込むと思いたくなります。流れ込みません。どちらの向きにも。

シーンの「構成」欄

  • 固定の14ビートに「カスタム」を加えた15項目
  • そのシーン、そのファイルに保存される1つのラベル
  • 合計されず、注意もせず、どのボードにも出ません

ビートボード(.beats

  • ビートの名前はあなたが付けます。既成の4つの構成から、あるいは何も使わずに
  • それ自身が1つのファイルで、作用する範囲は作品ぜんたい
  • シーンの「構成」欄という存在を、まったく知りません

どちらを使ってもかまいません——ただ、片方がもう片方を埋めてくれるのを待たないでください。

こうしないほうがいい場合

  • 年表で形を組まないこと。 あれは並べる役で、形を作る役ではありません。幕は連続、ラベルは並行で、混ぜると、どちらの問いにも答えられない文書ができます。
  • ボードを脚本の目次だと思わないこと。 カードはファイルへの参照で、ボードがファイルツリーの順番に触ることは決してありません。
  • ビートが自分は書き終わったと知っていると期待しないこと。 自分で印を付けるものはありません。
  • スマホで1シーズンを並べないこと。 あそこではファイルを載せられません。
  • .beatsが納品物に入ると当てにしないこと。 ビートボードには書き出しのボタンがなく、まとめたPDF・Word・ePub・AI ベータリーダーのレポートにも出ません。あれは計画のための画面で、文書ではありません。年表のほうは.timelineとして書き出せて、自分のために持っておけます。

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