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伏線をメモで追う——埋めてから回収するまで

最終更新 September 9, 2026 · 約7分で読めます

ひとことで:「伏線」と「回収」の二つのメモを一組に紐づけて、埋めたところから果たされるところまで追いかける方法です。

紐づけたあとのメモパネル。パネル名の横の電球が 0/1 から 1/1 になり、「伏線:灰色の布手袋」のカードの下に琥珀色のバッジが出て、相方の「回収:手袋を外すその瞬間」と矢印、その右に紐づけ解除のアイコンが並ぶ

なぜ一組にするのか

十二章の原稿には、頭に入れておける数より多くの細部が埋まっています。第二章で手袋のまま紙をめくらせた、その瞬間には第八章のためだと分かっています。三か月後、直しに戻ってきたあなたは、その一文が何もしていないと判断して削るのです。

これは記憶力の話ではなく、長さの話です。一冊ぶんの未払いを一度に抱えられる人はいません。ですからSlimaでは、埋めた側と果たす側の二つのメモを一組に結びます。どちらからでも相手が見え、まだ片づいていないものはひと目で数えられます。

二つの種類

四つの種類のうち、二つはこのためにあります。

  • 伏線——ここに埋めた。何を埋めたのか、そしていまはまだ何を説明してはいけないのかを書きます。
  • 回収——埋めたものがここで果たされます。

残りの二つ(メモ・タスク)は紐づけに関わりません。

紐づけ方

埋めるところから、対になるまで

埋める章を開く 新しいメモ、種類は「伏線」 カードの「回収を紐づける」を押す 回収のメモを選ぶ、または作る

紐づけは双方向です。結んだあとは両方のカードに相手が出ます。

  1. 細部を入れる章を開き、メモパネルを開きます(Ctrl + Shift + N)。
  2. 新しいメモを作り、種類を「伏線」に。範囲は「章」のままにしてください。そうすればその章と一緒に出てきます。作品全体の層で浮いたままにはなりません。

    範囲はメモを作るときに決まり、あとから変えられません。紐づけたい章から作ってください。

  3. 保存すると、カードに破線の 「回収を紐づける」 が出ます。押します。
  4. 「回収のメモを選ぶ」が開き、まだ紐づいていない回収メモが並びます。
    • すでに回収のメモを書いてある場合は、それを押します。
    • まだ書いていない場合は、下の 「回収を作って紐づける」。作品全体の層に、題名がそのまま「回収」の空のメモができて即座に紐づきますので、開いて題名と本文を入れ直してください。

紐づいたあと

両方のカードに、相手の題名と矢印が入った琥珀色の札が出ます。

札を押せば飛べます。 相手が別のファイルについている場合は、Slimaがまずそのファイルのタブを開き、カードを画面に送りこんで少しのあいだ光らせます。相手がいまの絞り込みで隠れている場合——「章」の段にいる、種類のタブが違う、すでに完了にしてたたまれている——も、飛ぶ前にその条件をゆるめます。「押したのに何も起きない」にはなりません。

パネルの見出しの横に電球が出て、対になっている数/伏線の総数を表示します。

電球が数えるのは紐づけで、書けたかどうかではありません。「この伏線はどこで果たすか決まっている」ことを教えてくれるだけで、その段落が原稿に載っている保証ではありません。載ったら、メモを完了にしてください。

解除と付け替え

  • 札の隣の鎖の切れた図が 「紐づけを解除」。両側とも消えます。
  • 一つの伏線を別の回収に付け替えたいときは、そのまま新しいほうに紐づけるだけです。古いほうは自動で放されますので、宛先のない札は残りません。
  • 伏線が紐づいていない回収メモには、カードに 「伏線が紐づいていません」 と出ます。二つのうちどちらかです。果たす場面を書いたのに埋めた場所を記録していないか、単にまだ紐づけていないか。

締めくくり

伏線が本当に原稿に載ったら、両方のメモを完了にします(カードに触れてチェックを押す)。下の「完了」のたたまれた区画に沈み、見出しに取り消し線が入ります。本文は残っていて、いつでも開けます。

これは見た目を片づけるだけの操作ではありません。完了にしたメモは、AIへ送るメッセージに添えられなくなります。つまり「完了にする」は、一本の線を会話から引き上げる手段でもあります。詳しくは AIが読めるメモ、AIが書けるメモ

見本にも一組入っています

『墨潮 ―ぼくちょう―』には書きあがった一組が入っていて、わざと紐づけていません。一度自分で結んでみてください。

メモ 種類 ついている場所
伏線:灰色の布手袋 伏線 第02章 緝字司
回収:手袋を外すその瞬間 回収 第08章 裴照

伏線のほうにはこう書いてあります。裴照は最後まで手袋を外さない。第八章で下にある余潮の火傷痕を初めて明かす。第二章に許すのは「手袋をしたまま紙をめくる」という動作ただ一つで、説明は一切しない。回収のほうは、章末で灯を吹き消す前のあの瞬間、そして痕の形は書かず、長いこと見ていたとだけ書く。

これがよい伏線メモの姿です。戻ってくることを覚えているだけでなく、いま書いてはいけないことを覚えています。

こういうときは作らない

  • 同じ場面で果たされるものには要りません。 伏線メモは、見通せない距離のためのものです。
  • 思いついた光景ごとに作らないこと。 一度も見返さない伏線が二十件あるのは、ゼロ件より悪いです。電球がいつも赤いままで、やがて目に入らなくなります。
  • 勝手に点検はしません。 裏で原稿を走査して「この伏線は未回収です」と知らせる仕組みはありません。電球が数えるのは、あなたが自分で記録したぶんだけです。章をまたいで読んで未回収の線を探してもらうのは、自分から頼む作業です——AIが読めるメモ、AIが書けるメモ を参照してください。
  • 紐づけは一対一です。 伏線一件に回収一件。三か所で響かせたいなら、無理に三組作らずメモの本文に書いてください。

スマートフォンでは

「メモ」のタブの中に 「伏線」 のタブがあり、伏線と回収を合わせて数えます(パソコン側の「伏線」は伏線だけ)。紐づけと解除はどちらもスマートフォンで使えます。

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