ドキュメント › Slimaで脚本を書く › 納品:1話をPDF・Word・Fountainで書き出す

納品:1話をPDF・Word・Fountainで書き出す

最終更新 September 9, 2026 · 約8分で読めます

ひとことで言うと:脚本を人に渡す話です。1話をPDF / Word / Fountain / ePubで書き出す、一つのフォルダーの話数を1本のPDFにまとめる、作品ごと書き出すときの三つの範囲を扱います。

「ファイルをエクスポート」の中身、上から順に

ファイルをエクスポート
  第01話 写本娘
エクスポート形式
  台湾式(A4、ゴシック 14pt)
  Word (.docx)
  Fountain (.fountain)
  ePub (.epub)
  Markdown (.md)
まとめて書き出す(このフォルダー)
  透かし(任意)   [ 例:社外秘 / 決定稿前 v2 ]
  ページ番号   ( 通し番号 | 話数ごと )
  まとめて PDF で書き出す(12 話)
  キャンセル      エクスポート

2行目が書き出す当のファイルです。最初の形式の行にはそのファイル自身の設定が出ます。ハリウッド式のファイルなら「ハリウッド式(US レター、Courier 12pt)」で、どちらにするかは訊かれません。まとめて書き出すの段は、同じフォルダーにほかの .script があるときだけ現れます。一話しかなければ、ダイアログはMarkdownで終わりです。

「納品」のビューはなくなり、書き出しはファイルに付きました

旧・脚本スタジオには「納品」のビューがありました。五つのテンプレート(企画書 / 脚本 / 人物設定 / 各話のあらすじ / 自由)から一つ選び、範囲と形式を決めて書き出す。あのページはもうありません。

テンプレートが消えた理由も書いておきます。あれは実のところ「あちこちに散った項目を一つの文書に組み立てる」ものでした。4.0にその項目はありません。企画書も人物設定も各話のあらすじも、もともとあなたが自分で書いた.mdファイルで、企画用のフォルダーに置いてあり、渡すときはどのファイルとも同じように書き出します。中間に組み立てるものがなければ、テンプレートの出番もありません。

残ったのは、ほんとうに成果物だった部分です。脚本そのものの、組版された書き出し。 それがいまはファイルに付いています。

1話を書き出す

.scriptを右クリック →「エクスポート」 または開いて、ツールバーの「脚本を書き出す」を押す 形式を選んで書き出す

どちらの入口も同じダイアログを開き、同じエンジンを通ります。

一つの.scriptが何になれるか

形式 誰に
PDF 印刷、コンクール、人に読ませるため。ラベルは「台湾式(A4、ゴシック 14pt)」または「ハリウッド式(US レター、Courier 12pt)」と出ます——そのファイル自身の書式設定に従うので、聞かれません
Word(.docx) このあとも直す統括や制作部へ
Fountain(.fountain) プレーンテキストの脚本形式。ほかの脚本ソフトへ移すとき
ePub(.epub) 電子書籍リーダーで読むとき
Markdown(.md) 散文にならしたテキスト版(シーン見出し+セリフ+ト書き)。脚本の組版ではありません

前の四つは本物の脚本の組版エンジンを通ります。ハリウッド式のCourierと字下げも、台湾式のシーンの見せ方も入っています。Markdownだけは「脚本を文字にしたもの」で、どこかに貼るには向きますが、納品には向きません。

形式の隣に鍵とプラン名が出ていたら、その形式を選ぶにはプランを上げる必要があります。ダイアログがその場で示すので、調べに行かなくてすみます。

最初のPDFの書き出しでは、内容の言語に必要なフォントを先に取ってくるので少し待ちます。二回目からは速くなります。ダイアログにその一行が出ています。

「範囲」の話が変わりました

旧記事の範囲は1話 / シーズン / 作品全体の三択で、シーズンと作品全体はPDFだけという注記が付いていました。あの三つは旧の四階層(作品 → シーズン → 話 → シーン)の上に立っていました。4.0では一話が一ファイルで、選ぶべきシーズンの層がありません。あのドロップダウンは存在しません。

「何話かをまとめて渡す」はいまもできます。書き出しダイアログの中の三つの動作と、フォルダーそのものから出る四つ目の道に分かれました。

1. まとめて書き出す(このフォルダー)

どれか一話を開いて書き出しのダイアログを出し、下へスクロールします。同じフォルダーにほかの.scriptがあるときは、まとめて書き出す(このフォルダー)の一段が増えます。そのフォルダーのN本の脚本ファイルを1本のPDFにして、話と話のあいだに区切りのページが自動で入ります。

設定しておく価値のある項目が二つ。

  • 透かし(任意):CONFIDENTIALやDRAFT v2と打てば、全ページに載ります。
  • ページ番号:通し番号(全体を1から最後まで)か、話数ごと(各話が1から始まる)。制作部の読み合わせはたいてい話数ごと、コンクールや保存用は通し番号です。

一話しかないときは、この段が出ません。まとめる相手がいないからです。成果物はPDFだけで、書式はいま開いているその話の設定を取ります。

だから「シーズンごとに一つのフォルダー」は、整理のためだけの慣習ではありません。フォルダーがそのまままとめる範囲です。脚本/シーズン1/の下に12ファイル=一シーズンを一回で書き出せます。

同じ「まとめる」には二つ目の入口があります。話ではなくフォルダーを右クリックするとフォルダーをエクスポートが開き、「まとめて書き出す」(1本のPDF、または話ごとに章を分けたePub)と「個別に書き出す」(1話1ファイルでzip)が選べます。詳しくは脚本を渡すにあります。

2. 作品ごと書き出すときの三つの範囲

エディターの左パネルの上にダウンロードのボタンがあり(本棚の各作品の「⋯」にもあります)、開くのは作品をエクスポートです。上のほうに書き出す範囲の一組があります。

範囲 何が入るか
原稿 原稿だけ。.scriptは原稿に数えるので、脚本だけの本ならこれで12話全部です
すべて(原稿+参考資料) さらに人物ファイル、企画、メモといった参考資料も
カスタム ファイルの一覧で、自分でチェックする

元になるファイルが全部脚本でPDFを選んだときは、受け取るのは1本のPDFです。表紙と、話ごとの区切りのページ。ePubも1本で、一話が一章になります。WordとFountainはzipで返り、中は一話一ファイル。あの二つはまとめると、かえって使いにくいからです。

バックアップ形式(Slima バックアップ、ZIP)は常にすべてのファイルを含みます。範囲の選択は固定されます。あれは納品ではなく、バックアップです。

3. チェックした話だけ渡す

第3話から第5話を渡すのに、三回書き出す必要はありません。ファイルツリーでその三つを複数選択し、右クリックして**選択したものをエクスポート (3)**を選びます。開くのは同じ作品をエクスポートのダイアログで、範囲はすでに「カスタム」に、その三つはすでにチェック済みです。

書き出したあと

ファイルはそのままパソコンに落ちます。Slimaは書き出したファイルを保存しません。 書き出しは一回きりの動作なので、落ちたものはご自分で管理してください。ファイルを渡すのではなく、オンラインで読ませたいときは脚本の共有リンクを使います。

関連

Slimaで試してみる

アプリを開いて、自分の作品で同じ手順をたどってみてください。無料で始められます。クレジットカードは不要です。

Slimaを開く
この記事は役に立ちましたか?