ドキュメント › Slimaで脚本を書く › 小説を脚本に書き直す:そのまま引き継げるもの、自分で書くもの
小説を脚本に書き直す:そのまま引き継げるもの、自分で書くもの
最終更新 September 10, 2026 · 約15分で読めます
ひとことで:Slimaの中にすでにある小説を脚本に書き直す話——そのまま引き継げるもの、話数の割り方をどこで決めるか、AIがどこまで手伝えるか、そしてこの仕事の正直な大きさ。

先に言っておきたい一文
変換機能はありません。「この章を脚本にする」というコマンドも、脚色ウィザードも、テンプレートも、ひと押しで済ませてくれるAIツールもありません。章を脚本ファイルに貼り付けて出てくるのは、ト書きの山です。シーンではありません。
Slimaが脚色する人に渡すのは、書くことのまわりにある全部です。同じ登場人物と場所が両方の形で認識されること、どの章がどの話になるかを決める1枚のボード、章を読んで1話ぶんのシーンをファイルに提案できるAI、そして散文は字で、脚本は分で、同じ表に並べて測る原稿一覧表。
字を書くのはあなたです。初日にそれを知っているほうが、このページのどの機能より値打ちがあります。
1作品にするか、2作品に分けるか
1作品に両方の形
- 人物ファイル・場所・世界観は自動で共用——同じ
.mdに、章からも話からもつながります - 関係マップ1枚、年表1本、世界地図1枚
- 原稿一覧表は両方を並べ、合計の行はそれぞれ別に出ます
- 同期しておくものが何もありません
2作品に分ける
- 書き出しも書棚もすっきりします
- 字数がひとつの意味だけを指します
- ただし共用されるものはひとつもありません——人物ファイル1枚ずつ、関係マップ、年表を、全部手で複製することになります
Slimaには、別の作品のファイルを参照できるものが何ひとつありません。人物ファイルも、関係マップのノードも、ビートのカードも、検索も。2作品にするというのは、両方に置きたいものを2部持つということで、作った日から少しずつずれていきます。
それでも2作品にするなら、書棚のその作品の「⋯」メニューに複製があります。章・人物ファイル・関係マップ・年表・世界地図・ビートボード、ファイルを1つ残らず「〈作品名〉-copy」という独立した作品に写し、中身の内部IDを全部振り直すので、2つがぶつかることはありません。持っていかないもの:メモ、コメント、章の目標、バージョン履歴、そして画像とPDFはすべて(空のファイルとして届きます)。複製したあとで本文の章を消せば、参考資料の棚を丸ごと抱えた脚本の作品ができあがります。
サンプルもこの形です。小説の『墨潮 ―ぼくちょう―』と、12話の脚色『墨潮 ―ぼくちょう― 脚本』は別々の作品で、脚本のほうは8枚の人物ファイル・6つの場所・世界観・関係マップ・年表・世界地図を自分のぶんとして持っています。
混ざった作品の中身
本文/ 第01章 写本娘.md 第02章 緝字司.md 脚本/ 第01話 写本娘 第02話 緝字司 登場人物/ 沈硯.md ← 両方からつながります 場所/ 佑安書房.md 世界観/ 人物関係図.map メモ/ 脚色の方針.md 物語の骨組み.beats
.scriptの身分は原稿で、章と同じです。ですから話数は作品の字数・毎日の目標・連続記録・スライムに数えられ、作品カードの章数にも入ります。これは意図してこうしてあります——脚本を書くのは書くことです——ただし混ざった作品の字数は、少しぼやけた問いに答えることになります。
混ざった作品を正しく読むなら原稿一覧表です。 エクスプローラーの見出しにある表のアイコンを押してください。ファイル1件が1行、ツリーの順で、そして単位は列ではなく行につきます。章は字、話は分です。
| タイトル | 目標 | 実績 | 進捗 |
|---|---|---|---|
| 第01章 写本娘 | 8,000 字 | 7,412 字 | 92% |
| 第01話 写本娘 | 5 分 | 約 4 分 | 88% |
| 合計(原稿) | |||
| 合計(脚本) |
両方が入った瞬間に合計の行が2つ出ます。そしてどちらも目標が入っている行だけを足すので、パーセントを読む前に目標を入れてください。
混ぜると決める前に、書き出しについてひとつ知っておく価値があります。脚本ではないファイルが1つでも入った瞬間、作品まるごとの書き出しの一覧からFountainが消えます。ファイル1件、あるいは脚本だけが入ったフォルダーなら戻ってきます。Markdown・プレーンテキスト・バックアップ形式は、脚本を散文に押しつぶします。3話を確実に渡すなら、その3話をフォルダーに入れてフォルダーごと書き出してください——脚本を渡す:1話、1シーズン、それとも作品ごと。
そのまま引き継げるもの
| 小説側にあるもの | 脚本側で使えるか |
|---|---|
登場人物/沈硯.md |
**使えます。**人物名の行に「沈硯」と打つと、その名前に点線の下線がつき、Ctrl/⌘+クリックでファイルが開きます。フォルダーは関係ありません——作品のどこに置いてあっても効き、その.mdのfrontmatterに書いた別名も数に入ります |
場所/佑安書房.md |
**使えます。**同じしくみで、柱の場所欄から |
世界観の.md |
使えます。開いて読むファイルとして。自動でつながるものはありません |
人物関係図.map |
半分だけ。関係マップのノードの文字がこの作品のファイル名とぴったり同じなら、そのファイルへのリンクになります——脚本ファイルも含めて。ただし逆はありません。脚本からマップのノードを指すことはできません |
主線年表.timeline |
**名前だけです。**下の警告を読んでください |
承文海疆.geomap |
どちらの向きにもリンクはありません。世界地図は見て確かめるための絵です |
| 作品単位のメモ | 使えます——章ではなく作品に紐づけたメモは、話を開いている間も見えます |
年表の出来事をシーンに紐づけることはできません。話のファイルを年表にドラッグすると、ファイル名がついただけの普通の出来事ができます——飛べない、逆から辿れない、あとで名前を変えても追いかけません。AIも紐づいた出来事を作れないように止められています。年表は自分のための年代記として持ち、どの話かは出来事の題名に書いてください。
話数の割り方は先にビートボードで
これは1行も書かないうちにやる価値のある作業で、ボードはもともとそのために作られています。1枚の.beatsは、章のファイルと脚本のファイルを同時に受け取ります。
どの章がどの話になるかを決める
同じビートの中にカードを並べることが、「この章はあの話になる」という言い方です。ほかにそれを記録する場所はありません。
- 右クリック→そのほか→ビートボードを追加。空のボードは4つの構成を出します。三幕構成(14ビート)、台湾ドラマ式(三幕六ビート)、起承転結、フライタークのピラミッド。
- ファイルツリーから章と脚本をドラッグします。カードをボードに置く道はこれだけです——選ぶダイアログもメニュー項目もなく、AIも置けません。章でも脚本でもないものは断られます。
- 章のカードは字数を出し、話のカードはシーン数を出して、開くとその場で直せるシーンの一覧になります——場所、内/外、時間帯、目標の分数。その行はそのまま
.scriptに書き戻ります。 - 幕の列の見出しはビート数・ファイル数・字数を報告します。カードのないビートには「未執筆」と出ます。
ボードがしないこと。「対応する」という関係はなく、網羅チェックもパーセントもなく、第07章に対応する話がないことに気づくものもありません。同じビートにカードを置くのは自分に向けた覚え書きで、それは良い覚え書きです——ただ、計算ではありません。

1話を書く
- 脚本のフォルダーで右クリック→新規脚本。できたファイルはツリーに戻って名前を変えます。
- 紙のいちばん上の題名と脚本家名を埋めます。ツールバーで目標の分数を決めます。
- 書式を選びます——台湾式かハリウッド式。台湾式かハリウッド式か:決めるのは好みではなく渡す相手。
- 書きます。人物名の補完はこの作品でしゃべったことのある全員を知っていて、場所欄はこの作品で使った場所を全部知っています。
AIに頼むこともできます。 章を読んで、1話ぶんのシーンをひとまわりで提案できます。まず.mdを開き、それから脚本の項目ごとのツール——シーンの追加、柱の変更、要素の追加、要素の更新——をひとまとめに動かし、全部通るか、何も通らないかのどちらかになります。
その書き込みは1件残らず提案です。脚本の上に緑と琥珀色のブロックとして現れ、それぞれに採用と見送るがついていて、採用するまでファイルは1ビットも変わりません。.scriptへのファイルまるごとの書き込みは無条件に断られるので、「AIが1話を上書きした」はここでは起こりえません。頼み方と確かめ方はAIに1シーンを直してもらい、その結果を確認する。
散文を貼り付けると何が起きるか
脚本の行に貼り付けても、解析は一切されません。1行目がカーソルの位置に落ち、そのあとの各行は貼り付け先の行と同じ種類の新しい要素になって、空行は捨てられます。ト書きの行に6段落貼れば、ト書きが6行できます。セリフの行に貼れば、セリフが6行できます。柱を見つけるものはなく、「名前:セリフ」を見つけるものもありません。
散文の章を「脚本テキストを貼り付ける」に流し込まないでください。あの読み込みが待っているのは、すでに脚本の体裁になった文字です。散文を渡すと柱が1つも見つからず、全部を1つのシーン(内・昼)に包み、各段落をト書きにします——そして1行目を黙ってこのファイルの題名にします。警告も、「これは脚本に見えません」という検査もありません。
あのシーンの名前が徴候です。散文は書式の推測でどちらの側にも点が入らず、そして同点なら台湾式になります——ですからあのシーンはたいてい「未命名」という中国語の名前で出てきます。あなたが何語で書いていたかに関係なく。(全部が大文字の行が多くて、推測がハリウッド式に傾いた散文ならUNTITLEDになります。)どちらの名前も同じことを意味します。読み込みは、あなたが渡したものを理解しませんでした。
ですから現実的な回し方はこうです。分割エディタで章を話の隣に開き、1シーンずつ書き、散文が言葉はくれるけれど形はくれないところで行ごとにAIを使う——右クリック→AIの操作→推敲・書き直す・縮める。
脚色の方針は1枚の.mdに
.scriptにloglineを打つ場所はなく、シーズン単位の設定ページもありません。ですから脚色の方針は、ほかのあらゆる方針と同じ場所に住みます。話の隣に置いた1枚の原稿ファイルです。サンプルの『脚本アウトライン』は良い型で、短い6つの節でできています。
脚本アウトライン(全十二話・ショートドラマ)
一行で 脚色ぜんたいを1文で
形式 1話5分、1章を1話に、1話3シーンほど、
毎話の終わりに鉤を残す
時間の目安 推算に使う1分あたりの字数、そしてシーンごとの
目標と1話ぶんの目標がどこにあるか
あの表 話 | シーン | 出来事 | 終わりの鉤 ×12
小説と違う 内面はト書きかナレーションに置き換える;
ところ 回想はごく短くだけ;最初の10秒で何かが起きる
続編の鉤 意図して開けたままにしている線
5つめの節がいちばん元を取ります。「小説と違うところ」は規則の一覧で、書き留めておかないと、これから12回、自分と言い争うことになります。
こうしないほうがいい場合
- 変換機能を待たないこと。 そんなものはありませんし、あなたが打つ字が減ることもありません。
- 章を脚本の読み込みに食べさせないこと。 1文目がファイルの題名になり、「
未命名」という1つのシーンが返ってきます。 - 決めきる前に2作品に分けないこと。 作品の境界を越えられるものは何もなく、複製したほうは初日からずれ始めます。
- 年表に話数を追わせないこと。 あそこの出来事は、あなたが自分で打った文字です。
- 混ざった作品の字数を進捗として読まないこと。 章と話は同じ数字に落ちます。原稿一覧表の2つの合計が正直な答えです。
関連
アプリを開いて、自分の作品で同じ手順をたどってみてください。無料で始められます。クレジットカードは不要です。