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プレビューモードと読み上げ——耳で原稿を直す

最終更新 September 10, 2026 · 約9分で読めます

ひとことで:原稿を読み取り専用にして、声で読ませます。脚本なら登場人物ごとに違う声を割り当てられます。

墨潮 ―ぼくちょう― の「第01章 写本娘.md」をプレビュー表示にしたところ。書式のツールバーが読み上げのツールバーに入れ替わる。左に「リーダー/読み上げ」の二段切り替え(ここでは読み上げ側)、同じ行に再生・前の段落・次の段落・停止、そして声・速さ・高さの三つのプルダウン(声は「自動選択」、速さと高さはどちらも1倍)。読み上げ中の段落は背景に色が敷かれ、外に枠が付く——読み上げは段落単位で進み、一語ずつではない。

なぜ耳を使うのか

八回目に読むころには、自分の文章はもう目に入りません。目は滑ります。耳は滑りません。一字足りない、同じ形容詞が一段落に三回ある、息が続かないほど長い一文——読んでいては拾いにくいものが、声にすると一発で出てきます。

もう一つ実利があります。読み上げは無料で、鍵も要りません。 声はお使いの端末の作業システムのものです。Slimaは原稿を句読点で区切って、一文ずつ渡しているだけです。サーバーもなく、使用量課金もなく、クレジットも減りません。

プレビューモードに入る

  • パソコンの.md——タブ列の右端にある表示の操作(スプリント・禅モード・分割の隣)、本のアイコン。
  • スマートフォンの.md——下のバーの「もっと見る」から「プレビューモード」。
  • .script——脚本エディタにもとからある「プレビュー」ボタン。パソコンでもスマートフォンでも同じです。

キーボードショートカットはありません。 またパソコンのボタンは単一または左のペインにしか出ません。原稿を右に分割している場合は、左半分から切り替えてください。

入っても画面は大きく変わりません。同じエディタが読み取り専用になるだけです。カーソルとスクロール位置はそのまま、コメントの余白も関連要素も残ります。入れ替わるのは書式ツールバーの一行だけで、そこを読み上げ列が引き取ります。互いに排他なので、高さは増えません。

プレビューモードはタブごとではなく、全体で一つの切り替えです。別のファイルを開いてもプレビューのままで、ページを再読み込みすると編集モードに戻ります。

二つの顔——リーダーと読み上げ

読み上げ列の左端は二択の切り替えです。

  • リーダー(既定)——静かに読むだけ。再生の操作はなく、段落を押しても何も起きません。
  • 読み上げ——操作の列とヒントの列が現れ、段落を押すとそこから読み始めます。

この選択はこの端末に覚えられ、次も同じ顔で開きます。「内容を編集しようと押したのに勝手に飛ぶ」という声があったので、「段落を押す=そこから読む」は読み上げの中だけの動きにしてあります。

操作の列にあるもの

読み上げツールバーの近接。左に「リーダー/読み上げ」の二段切り替えがあり、読み上げ側が点いている。その下、左から順に再生/一時停止、前の段落、次の段落、停止の四つのアイコンボタン、続いてスピーカーの図記号が声のプルダウン(ここでは「自動選択」)を示し、さらに速さと高さのプルダウン(どちらも1倍)が並ぶ。三つのプルダウンには文字のラベルがなく、名前はツールチップにしか出ない。

操作 何をするか
再生/一時停止 同じボタン。止まっていれば先頭から、読んでいれば一時停止、停止中なら続きから
前の段落/次の段落 段落ごとに飛びます。文単位ではありません。最後の段落で「次」を押すと停止します
停止 止めて先頭に戻し、ハイライトを消します
音声 最初が「自動選択」、その後にこの言語で端末が持っている音声
速さ 七段階——0.5倍・0.75倍・1倍・1.25倍・1.5倍・1.75倍・2倍
高さ 五段階——0.5倍・0.75倍・1倍・1.25倍・1.5倍
配役 .scriptだけにあります。下で説明します

読んでいる段落が光り(薄い地色と外枠)、画面はその段落を中央へ運びます。ハイライトは段落単位です。 文ごとでも一字ごとでもありません。

読んでいる途中で音声・速さ・高さを変えると、いまの段落の頭から読み直します。 これらは一文を始める時点で決まる設定なので、変えたらやり直すしかありません。別のファイルに切り替えたりタブを閉じたりすると、読み上げは止まります。

段落を押すとそこから

読み上げの状態で段落にマウスを乗せると、左側に細い灰色の線が出ます。「この段落は押せます」という合図です。押すとそこから読み始めます。

  • 文字を選んでいるときの押下は無視されます。 普通に複写できるようにするためです。
  • 空の段落からは始められません。
  • 脚本も同じで、押した行から始まります。

章を読み終えても次の章へは進みません。 一度に読むのは、目の前のこのファイルだけです。

声はあなたの端末の声

Slimaは音声を同梱しませんし、合成のために原稿をどこかへ送ることもしません。ブラウザに「この機械にはどんな音声があるか」を尋ね、画面の言語で絞り、端末の中で動く音声を優先します。遅延が小さく、途中で切れる心配もないからです。

ですから同じ原稿でも機械によって声が変わります。それが正常です。作業システムに良い音声を自分で入れれば、一覧にも自動で出てきます。

その言語の音声が端末にないときは、操作の一群そのものが描かれません。 代わりに一行の説明が出ます。壊れているのではなく、その機械に使える声が本当にないということです。この文は「読み上げ」を選んでから出ます。出たときは、作業システムの音声設定でその言語の音声を追加してください。

音声・速さ・高さ(そして下の配役)はこの端末に保存され、アカウントには付いてきません。別のパソコンでは設定し直しになります。使える音声はもともと作業システムごとに違うので、そのほうが理に合っています。

脚本の登場人物ごとの声

墨潮 ―ぼくちょう― 脚本の第01話をプレビューにし、「キャラクターの声」ダイアログを開いたところ。17人がセリフの多い順に並ぶ——沈硯 73行、顧遂 38行、阿棠 37行、裴照 37行、白梔 33行……。名前の右にそれぞれ声のプルダウンがある。ここで具体的な声を割り当てたのは沈硯だけで、あとは全員「ナレーター(既定の声)」のまま。上の説明にあるとおり、シーン見出しとト書きは常にナレーターの声で読まれる。左下は「すべてナレーターに戻す」。

.scriptでは読み上げ列にボタンが一つ増えます。「配役」です。押すと「キャラクターの声」が開きます。

  • 一覧は作品内のどれかの.scriptに出てきた登場人物すべて。セリフの多い順で、行数が各行に付きます。
  • 一人につき声は一つ。人物ごとの速さや高さはありません。その二つは全体の設定です。
  • 既定は「ナレーター(既定の音声)」。シーン見出し・ト書き・トランジション・まだ割り当てていない人物は、すべてナレーターの声で読まれます。
  • 括弧書き(演技の指示)はその人物の声になります。そのセリフの一部だからです。
  • 下の「すべてナレーターに戻す」で、この作品の割り当てを一度に消せます。

読み上げられる文字はプレビュー画面の文字そのままです。プレビューを描くのと、Word・Fountainに書き出すのと、同じ組版器を通っています。台湾式では人物名と続くセリフが一行にまとまり、読み上げもその一行として読みます。二度言うことはありません。書式の記号()だけで実字のない行は読みません。

この画面では試し聞きはできません。 割り当てたら閉じて、読み上げ列の再生を押してください。

注意

このモードに校正の印は付きません。 取り消し線も、修正の註記も、新旧の並べ比べもありません。自分に向けた言葉はメモへ、相手に向けた言葉はコメントへ。どちらもプレビューモードの中で使えます。

読み上げはあなたが押して初めて始まります。 ブラウザはページが自分から音を出すのを許しません。ですから「ファイルを開いたら自動で読む」という設定はありません。

デスクトップアプリ(Electron)での読み上げは、まだ実際に検証していません。確実なのはブラウザで使うことです。

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